現状のライドシェアの課題と理想。

概要

ライドシェアは、自家用車を所有する個人が他の人を乗せて共有し、交通手段として利用するサービスです。日本では元々自家用自動車を「有償で運送の用に供してはならない」と道路運送法78条で禁止されていましたが、今月の4月から東京、神奈川、愛知、京都の4都府県の一部で限定解禁されました。

解禁される地域が続々と増えているなどライドシェアの活躍は期待できますが、今回はライドシェアの現状を見ながら、どんなところに課題があるか探し、課題に対する理想を考えてみました!

 

運営会社がタクシー会社に限定されている

現在ライドシェアを運営しているのはタクシー会社です。ドライバーの教育や勤務管理などもタクシー会社が一手に担っているのが現状です。
しかし、個人的な意見としては既存のタクシー会社だけでなくさまざまな熱意のある企業が参画した方がライドシェア自体盛り上がると思いますし、公平ではないかと考えます。

タクシー会社だけがこの事業の綱を握れるのはまさに既得権益という象徴を浮き彫りにさせてしまっているのではないでしょうか。

せっかく政府がなり物入りで導入した新制度ですが、こうもクローズドな形で運行されれば、まさに宝の持ち腐れと言えるでしょう。

是非とも他企業での運用、運行が解禁されることを願います。

 

流しで捕まえることができない

タクシーといえばお馴染みの「Hey、タクシー」という掛け声と共に片手を頭上に掲げれば行きずりのタクシーに止まってもらえますが、現行のライドシェアではそうではありません。UberやS.Rideなどのタクシーアプリから呼ぶことが必須となっています。

確かにアプリでライドシェアを呼べた方がセキュリティ的には安心かもしれませんが、利用者の実情を考えるとアプリを開くまでもなく即座に乗り込みたいときやスマホのバッテリーが切れている場合などにアプリを媒介せず利用できるのは大きいと感じます。

また運転手目線から考えると、運転手にとっては流しで客を引っ掛けた方が乗客を獲得するチャンスは増える気がしますし、稼げるエリアなどのノウハウが運転手に蓄積するのでドライバーの成長にもつながると思います。

現状のライドシェアをアプリから呼ぶという手法では依頼があったときだけランダムに近くのライドシェアを配車するという形なのでそこに競争は起きず、退屈なものになってしまうのではないかと筆者は考えます。

そう言う観点からライドシェアもタクシーのように「Hey、ライドシェア」で捕まえられるようになる将来が期待されます。

タクシーと料金体系が変わらない

タクシードライバーは言わば人を車に乗せて運ぶプロで、まさに命を委ねても安心できるプロのドライバーです。高い技術や経験が担保されている一方、ライドシェアドライバーは一定の検査を経ているとはいえ、プロと呼ぶにはまだ日数が足りないかと思います。

それにも関わらず、運賃がタクシーとライドシェアでほぼ変わらないため、ライドシェアドライバーが乗客を獲得しにくい課題があるのかなと思います。

技術とサービスが同等程度であればそれも仕方ないですが、世間的な印象ではライドシェアドライバーの方がやや信頼度は落ちるでしょう。心情的には信頼が落ちるかわりに料金を少し安くすればビジネスとしてバランスが取れるのではないかと考えます。

せめてライドシェアが世間が浸透する間だけでも適正な価格設定ができれば、ライドシェアの需要増加に繋がり、ライドシェア業界が盛り上がっていくのではないかと筆者は考えています。

まとめ

いかがだったでしょうか?待望された中で解禁されたライドシェアですが、蓋を開けてみるといくつか不十分な点があり、まだまだ世間には浸透していると呼ぶには心許ない気がします。しかし、今回挙げたような課題などを解決できたらライドシェアの盛り上がりも加速するかもしれません。

筆者 :

VRとチェスが大好きな駆け出しプログラマー。 好きな曲はLynneaのOutrunです。 最近ずっと自分をA型と思っていたのに病院でO型と判明しました。

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