みなさんこんにちは。数列です。
ライドシェア解禁後の状況を調べている中で、東京でのライドシェアの話題は結構目にするのですが、今回は少し都心から離れた神奈川県三浦市にフォーカスを当ててみます。
そもそも三浦市にライドシェア走ってるの知ってますか?
神奈川県のライドシェア事情
日本版ライドシェアが始まってから本日(5月13日現在)で1ヶ月程度が経過しました。
参入するタクシー会社の数は30社に増え、各社はドライバーを増員している状況です。
そんな中、神奈川県内の京浜地区(横浜、川崎市など)で行われている日本版ライドシェアと合わせて、実は三浦市でも行政主導の「神奈川版」が始まっています。
三浦市の状況
三浦市は人口4万人程度で、マグロの水揚げが有名な三崎漁港や三浦野菜などの農業、三浦半島の先にある城ヶ島が有名な観光地です。
観光客は令和2年以降で年間およそ420万人程度だと言われており、令和元年までは年間600万人以上が訪れていた観光地としてはポテンシャルの高いエリアです。
京急電鉄が発行している「みさきまぐろきっぷ」を利用するとお得に観光することもできるため、この記事を読んでいる方の中にご存じの方も多いはず。
そんな三浦市で行われているのが「かなライド@みうら」というライドシェア導入を目指した実証実験です。
この実証実験は、4月17日(水曜日)から12月16日(月曜日)までの8か月間行う予定で、市と業務委託契約を結んだドライバーが毎日午後7時から午前1時まで車を走らせています。
『GO』アプリを使い利用する形で運用が行われていて、アプリを使えば誰でも利用が可能です。
ただ、元々は鉄道やバスが運行を終えた深夜帯で移動手段の確保が困難なため、ライドシェアの利用が期待されていたのですが、現状の利用は低調なようです。
県によると、4月17日の開始から5月6日までの20日間で利用はなんと16件。
特に観光客の需要が期待された大型連休期間(4月27日~5月6日)も、6件にとどまってしまっている状況です。
この数字だけを見ると、正直あまり必要ないのではないかという状況ではありあます。
見えてくる課題
三浦市の例で私が思うのは、ライドシェア利用者のニーズの問題とPR不足だ。
まず、そもそもとして「観光客」が本当に移動手段に困っている状態なのか?という疑問である。
ターゲットを「観光客」にフォーカスしているなら、なぜ夜の時間帯に限定しているのか。
それ以外では本当に交通手段が足りないのはどのエリアなのか、などがあまり詰められていないのではないかと思う点だ。
観光客からすれば基本的にバスもタクシーも駅にいれば乗れてしまう状況でそんなに不便に思うことはないはずである。
もし深夜帯の移動手段の確保が難しいということであれば、本当にライドシェアが必要なのは「地域住民」なのではないかと私は考える。
また、PR不足なのも要員の一つだと考えている。
実は4月末の大型連休に三浦漁港に行く機会があったのだが、バスの中や漁港はおろか三崎口駅にもライドシェアに関する内容をほとんど見かけなかった。
恐らくほとんどの方がライドシェアの実施について知らないと思う。
そもそも知らなければ使うこともないので、今後は大々的なPRが急務だと考える。
最後に
ということで今回は神奈川県三浦市のライドシェア事情にフォーカスして書いてみましたがいかがだったでしょうか?
当初想定してた課題がそもそも間違っていたりすることもあると思いますが、実際にやってみないとわからないことは多いですよね。
地方が抱える課題は似たものもあれば、地域特有の問題だったりすることもあります。
ライドシェアはあくまで解決の方法であってライドシェアありきで考えてはそもそも本末転倒です。
三浦市のライドシェアそのものが必要なのかどうかはこれからの動向次第ですが、課題の設定から見直す必要も考慮に入れて引き続き検討していただきたいですね。
観光地としては非常に良いところなので、この記事をご覧のみなさんも是非この夏の旅行先に計画してみてはいかがでしょうか?
それではまた次回の記事で!
参考ページ:
「神奈川版ライドシェア検討会議」について
神奈川 ライドシェア明暗 開始1か月
かなライド@みうら
前回記事:ライドシェアの求人が爆増中!!人手が全然足りない!?